Interview ~ l La nuit l

正面にメタルフロントのギターが2~3種類くらい置いてあって、それが私が高1~2の頃の話なんですが、そのギターを見て本当に一目惚れしたんですよ(優生)

 サラさんが加入されたことで、曲作りにおいて変わった部分はございますか?

優生:私が曲作りをしているんですけど、ずっとl La nuit lとしてやってきているので根本的なところは全く変わらないんですが、変わったとすれば元ボーカルと現ボーカルのボーカルとしての色が全然違うんですよ。それは声色や声質もそうですしキャラクター性がやっぱり違うので、元々ある曲を歌ってもらうのはサラに努力してもらって、サラの色に染めてもらうしかないんですけど、私が作る上ではサラの色に染まりやすいように準備しておくっていう曲の作り方に変わりました。元ボーカルを想定して作っていた活かせるメロディーや音程の取り方を一旦捨てて、ロックをやっていないサラでも活かせるように作る。それこそサラが加入して初めて「Thanatos」を出した時も、あまりにロックロックし過ぎると多分しんどいだろうしっていうので音程を考えたりしたけど、難しかったけどね(笑)。

サラ:難しいよ(笑)。

優生:サラは結構力強い歌声なので、それに合う歌詞で書き直したり、力強い部分が出やすいようにバックを考えたりとか、色が活かせるように考え直して作りました。それが変化だと思います。

 「Thanatos」はサラさんが加入される前から原型があったんですか?

優生:そうです。2年ぐらい前からあった曲を、サラ用に変えてリリースしました。

 「Thanatos」は作曲が優生さん、作詞がUtenaさんとなっていましたが、その組み合わせで曲を作ることは多いんですか?

優生:ほとんど私が作詞・作曲をやっているんですけど、2~3曲だけUtenaが作詞してくれた曲がありますね。

Utena:“これやりたいなぁ”みたいな感じで、ポンって。

優生:Utenaにしか出せない、棘のある歌詞があるので(笑)。

サラ:憂いのある、ね。

Utena:“こういうのがしたいです”みたいな感じで歌詞を渡して、お願いしますって(笑)。

 ちなみに2月にリリースされた「私達に夜明けは無い」は元々あった曲ですか?

優生:これは新たに作りました。

 ではサラさんのボーカルを前提に最初から作った曲なんですね。

優生:そうですね。本当に最近作ったばっかりで、“これ出したい”って言ってすぐレコーディングしたみたいな感じです。

 とても良い曲ですよね。グッとくる切ない系のロックで、サラさんの歌声も相まってまた新しいl La nuit lを感じました。

優生:ありがとうございます。

 では、ここからは優生さんとUtenaさんに愛用いただいているZEMAITISのギターとベースについても伺っていきたいと思います。お二人がZEMAITISに出会ったきっかけは?

優生:私はギターを始めたのは中1の時だったんですが、吹奏楽部に入ってサックスを吹いていたのでそっちの方がメインになってしまって一旦ギターは辞めてしまい、中3でまた弾き始めてそこからギターをちゃんとスタートしたんですよ。高校生になって軽音楽部に入ってからは、学校帰りに楽器店に入り浸る、よくいる高校生でした(笑)。放課後楽器店に立ち寄って、買うこともなくエフェクターとかを見たりしていた中で、店内にプレミアムなギターを置いてあるブースがあったんですけど、最初そこは見ていなかったんですよ。絶対買えないし、“弾いてみますか?”って言われてもうわぁーってなっちゃうので行かなかったんですが、ある時連れの人と一緒にお店に行った時に初めてその中に入ったんです。そこは床がベルベット調だったんですけど(笑)。そのプレミアム・ギターのブースに入った時に、正面にメタルフロントのギターが2~3種類くらい置いてあって、それが私が高1~2の頃の話なんですが、そのギターを見て本当に一目惚れしたんですよ。神田商会のインタビューだから話を盛ってるとかじゃなくて、本当に一目惚れして“めっちゃカッコいい!”ってなりました。でもその時は弾けなかったですね。やっぱりめっちゃ高いし…(笑)、高校生でギターを始めたばかりだし、絶対買わない人が試奏しても悪いな…と思ってしまいました。その時はやっぱりおこがましくて、ただ“憧れのギター”で終わっていたんですよね。メタルフロントのギターを試奏することなく、ただ良いなと思って、その時はZEMAITISのピックを買って帰ったんですよ(笑)。そんな出会いでした。だから、ずっと憧れのまま止まっていたギターっていう感じですね。それが今、こうなっているのでビックリです。神田商会の方からメールが来た時も“えっ、ヤバい!”ってなりました。Utenaはその時あまりZEMAITISを知らなかったので、私一人でめっちゃ盛り上がってるみたいな感じでしたね(笑)。

 弊社のスタッフの方からご連絡させていただいたんですよね。

優生:そうなんです。

 高校生の頃からZEMAITISを知ってくださっていたなんて、嬉しいです。Utenaさんはいかがでしたか?

Utena:私も高校の時は優生と一緒に軽音楽部に入っていたんですけど、本当に楽器を全然知らなくて、楽器屋に行っても必要な物を買ってちょっと見て帰るって感じで、優生みたいに色々見たりってこともあまりなかったんですよ。楽器をあまり知らなかったんですけど、優生から“すごいギターがある”って見せてもらったのがZEMAITISのモデルでした。“高い、綺麗なギターがあるんだなぁ…”みたいな(笑)。

優生:ギターの話で完結していたからね。ベースがどうっていう話にはならなかったし。

Utena:それがZEMAITISとの出会いでしたね。教えてもらって“すごいな~!”みたいな。

優生:買えない分、人に紹介して見せたりしていました。

 じゃあ“こういうギター・ブランドがあるんだな”くらいの認識だったんでしょうか。

Utena:それぐらいでした、本当に。

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