Talk Session ~ TOSHI × 一ノ瀬

音の変化が少ないと思います(一ノ瀬)

 ところで一ノ瀬さんは、5弦ベースにはステンレス弦のRS665LDを張ってくださっていますね。

一ノ瀬:5弦ベースだとハードロックやメタルの現場が多いので、そういう時はステンレス弦のジャキジャキした感じが欲しいなと思い、RS665LDを張っています。

 RS665LDはコーティング弦ではないですが、持ちはどうですか?

一ノ瀬:やっぱり、音の変化が少ないと思います。最初の明るい音がどんどん鈍くなっていっちゃうことが他の弦ではたまにあるんですけど、そういうことをあまり感じずにずっと使えるなって思っています。

 お二人とも使う弦を決める上で、一番大事にしているポイントは?

一ノ瀬:私はやっぱり長持ちするところですかね(笑)。

TOSHI:張った時のあのパリッとした音。生で弾いた時の印象とアンプを通した時の印象って全然違うんですけど、アンプを通した時もパリッと感が出るのが重要かなと思います。弾いていて気持ち良いので。アンプのセッティングだけではどうにもならないところが、やっぱり弦の特性としてあるんじゃないかなと思います。

一ノ瀬:ジャキジャキ感とかを出す時って、アンプを下手に弄るより弦を変えちゃった方が程良い具合になったりする気がしますね。

TOSHI:そうだね。ニッケルからステンレスに変えたらそれぐらい変わるイメージはあるね。

一ノ瀬:衝撃はあります。やっぱりジャキジャキした音が欲しい時とかメタル系ってなると、ステンレスの方が音は私も好きですね。

 ステンレス弦の独特の感触は気になりませんか?

一ノ瀬:なります。なので弦潤滑剤をめっちゃ吹き掛けます(笑)。

TOSHI:全然気にならないかな。

一ノ瀬:気にならないですか? さすがです。私は普段ニッケルの弦を使う方が多いので、ステンレス弦を弾くとすごく感じますね。でも、“弾いている感”はステンレスの方がある気がします(笑)。

 なるほど。その辺りの問題は弦潤滑剤を使うことで対応してくださっているんですね。ところで、お二人は普段弦をどれくらいの頻度で張り替えますか?

TOSHI:Gargoyleをやっている時は、1ステージ毎に替えてた。

一ノ瀬:毎回弦を新しい状態にして。

TOSHI:新しい状態で。Gargoyleはワンマンだと3時間ぐらいライブがあるので。やっぱり3時間後には張り立てとは全然違いますし、あとはライブ中に弦が切れる心配をしたくない。ずっと張っているとやっぱり、何かで切れると困るので。サブは一応置いているけど、その手間もあるし。なので、毎回張り替えていました。今はもう、全然(笑)。ワンマンで3時間も弾くことがないので。最近は精々1ステージ30~40分なので、“これは切れんやろう”っていう。ただやっぱり、リハが続くこともありますし、家でも弾くので、ライブ後の弦のままでやっていると…。3ステージぐらい演った後はパリッと感もなくなっているので、そろそろ替えようかなと思いますね。家で弾く分には良いけど、次のライブの時には替えよう、みたいな感じで張り替えています。なるべくライブ前に替えるタイプです。家では別にヘタった弦でも大丈夫、チューニングさえ合えば。今は切れることないからね。

一ノ瀬:そうですね、ベース弦だとそうそうないですよね。私、切れたことないです。

TOSHI:マジで? 昔は何ヶ月も張り替えてなかったから、4曲のステージの2曲目でバーンって切れたことがある(笑)。

一ノ瀬:えぇー! それは結構辛い…(笑)。

TOSHI:あと2曲はマイクを取って、KIBA (Gargoyle Vocal) と2人でツインボーカルでやった覚えがある。その2曲はベースなしで(笑)。

 (笑)。ではライブでの不安要素を減らしたり、張り立てのパリッとした音を求めてライブ毎に張り替えていたのですね。

TOSHI:やっぱりGargoyleみたいにワンマンで3時間演るのが続くとね。ツアーとかになると特に。なので、不安がないように。それと3時間もステージで弾いていると、弦のテンション感もヘタってくるので。

一ノ瀬:弾いている量が普通のバンドの倍以上ありますからね。

TOSHI:ピッキングの量で言うと、3倍ぐらいあるんじゃないかな(笑)。

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