Interview ~ 中村梅雀【後編】

僕の音楽にはこの弦じゃないと表現できないところがあって、僕の音楽の一部になっているところがすごいなと思います

 本当に長くRotosoundとお付き合いいただいているんですね。

 昔は品質に波がある時期もあったんですけど、今のパッケージになってからはすごく安定していて、パッケージから出した際の劣化もないです。最近はギターにもRotosoundの弦を張っているんですよ。

 本当ですか! R10ですか?

 そう、ロト・イエロー。張ってみたらすごく気持ち良かったので、これからはギターもRotosoundにしようと思いまして。Rotosoundの弦は、指で弾いてもピックで弾いても跳ね返りの感触が心地良いんです。生音でも弾きやすいし、この感触に慣れているので、感覚的にすぐ受け入れられる感じですね。

 梅雀さんが愛用しているSwing Bass 66のRS66LD(45/65/80/105)はステンレス弦なので、普段ニッケル弦に慣れている人の中には、ステンレスの感触に違和感があると言う方もいます。

 逆に僕はずっとステンレスだったので、ニッケル弦を触ると“うん、違う”と思います(笑)。あと磁力を帯びた弦とかもありますが、反応は良いんだけど、どこか違和感があって…。何か違うなと思ったり。他にも色々試しましたけど、結局また元のRS66LDに戻っちゃうんです。一時期細い弦にハマって、少しゲージが細いSwing Bass 66のSM66(40/60/80/100)も使っていたんですけど、ジャコのハーモニクスは出にくかったんですよね。それでRS66LDに戻したら、簡単にハーモニクスを出せたんです。なので、最近は主にRS66LDを使っています。

 スタンダード・ゲージのRS66LDがメインなのですね。

 僕の好きな人はほとんどRotosoundを使っているということで。

 好きなミュージシャンが使っていたら、信頼度も上がりますよね。それでは最後に、改めてRotosoundの魅力をお願いします!

 今は弦の種類も増えて、選択肢も増えましたよね。けれどもやっぱり、僕の中で最終的にこのRS66LDに戻ることができる安心感、絶対の信頼感があります。僕の音、僕の音楽にはこの弦じゃないと表現できないところがあって、僕の音楽の一部になっているところがすごいなと思います。そしてそういう風に思わせている人がたくさんいるっていう。ジョン・エントウィッスルに始まりグレッグ・レイク、クリス・スクワイア、スタンリー・クラーク、ジャコ・パストリアスって…すごすぎるじゃないですか。

 錚々たる面々です…!

 全員僕が大好きな人達っていう。もうRotosoundに行くしかないですよね。

 ちなみに、この度完成したZEMAITISのシグネチュア・モデルとRotosoundの弦との相性はいかがですか?

 最高です! ヤバいぐらいハーモニクスが出ちゃって、下手に触るとハーモニクスが出ちゃうみたいな(笑)。これからはそういう出まくりなベースをコントロールすることに慣れないと。このベースの成長と共に、僕自身も慣れていかないとなと思います。ある意味ジャコが持っていたベースにもそういうところがあって、何でも出ちゃうので、弾き手の粗も全部出ちゃうんです。このベースにもそういう部分があるかもしれません。そんなすごさを感じる数少ないベースだと思います。じゃじゃ馬ならしじゃないですけど、これは梅雀のためのモデルなんだなと感じます。“梅雀が弾きこなすんだぞ”っていう。“僕の指から奏でるこの音を真似してみい”という気持ちです(笑)。このベースじゃないと出ない音だぞっていうね。しかも弦はRotosoundだぜって(笑)。

 ZEMAITISとの相性もバッチリで良かったです! この度はたくさん話してくださって、本当にありがとうございました!

◇中村梅雀

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