Interview ~ SEIICHI 愛用機材紹介

このボディー・デザインとかリバース・ヘッドな感じとか、全体がやっぱり良いなと思います

 スペック面では指板にマダガスカル・ローズウッドが採用されていますが、こちらもSEIICHIさんのご希望ですか? ローズウッドの中でも黒めな材が使われているように見えるのですが…。

 黒っぽい材が良いとは伝えましたね。確か他にも候補として、エボニーにしようかという話もあったんですけど、マダガスカル・ローズウッドっていう良い材があるからということで、こちらに決めました。

 今ですと、当時よりさらに貴重な木材になってしまっていますよね…。

 確か昔作ってもらったシグネチュアのTVベースにも、指板にハカランダを使わせてもらったんですよね。作った後に規制が厳しくなってしまったんですけど。

 その当時だからこそできた仕様ですね…! シグネチュアBg.ベースについて、他にもこだわった点はございますか?

 色もこだわりました。艶消しの黒にしてもらったんですよ。(実機は)擦れたところがちょっと光ってしまっているんですけど、基本的にはテカっていない黒にしてもらって。薄いラッカー塗装にしてもらったので、すぐ塗装が剥げちゃうんですよ。だけどそれでも良いと思って。

 カッコいいですよね。

 あとは、現行のBg.ベースであるBGWB22とはピックアップが違うかな。BGWB22はJJスタイルですけど、僕のモデルはPJスタイルなんですよね。

 ピックアップもこだわられたんですか?

 単純にPJスタイルが良いなっていうのがありまして。若い頃はハムバッカーが良かったんですけど、そこからJJスタイルも良いなぁとなり、その辺を1、2周した上でPベースの低い部分も欲しいなぁと思ったんです。知り合いでPJの組み合わせのピックアップを載せたベースを使っている人がいたんですが、それが結構良いなと思って、ちょうど僕は当時PJスタイルのベースを使ったことがなかったので、じゃあそうしてみようかなということで。そういえば、当時市販されたBGB-1500とBGB-2500にもPJスタイルが採用されていますね。

 SEIICHIさんのシグネチュアBg.ベースはどちらかと言うと、BGB-2500と仕様が近いですよね。

 そうですね、市販されたモデルも良いんですよね。BGB-2500はエボニー指板だったんですよ。BGB-1500はメイプルとパーフェローの2種類から指板を選べたんですけど、最近はそのメイプル指板のモデルの方を幻覚というバンドでレギュラー・チューニングで使っていて、BGB-2500はOXYMORPHONNというバンドでロー・チューニングで使っています。今は、このシグネチュアBg.ベースをどちらの仕様にしようか迷っています(笑)。シグネチュア・ベースはロー・チューニング用にナットを削って太い弦を張ってあるんですけど、同様にロー・チューニング用にしたBGB-2500の方がバランスが良かったんですよね。だからシグネチュア・ベースはレギュラー・チューニング用に戻そうかなと思っていたりします。

 BGB-2500とBGB-1500を手にした経緯は?

 BGB-2500はシグネチュア・モデルの延長と言いますか、サブのようなつもりだったんですけど、BGB-1500はメイプル指板のベースが使いたくて手に入れました。メイプル指板で立ち上がりが速いというか強い、ちょっとハイ上がりなモデルを使ってみたかったんですよね。

 BGB-2500は割とシグネチュア・モデルとも近いですが、BGB-1500はメイプル指板ですし、ヘッドもノン・リバースなのでキャラクターが少し異なりますよね。

 BGB-1500はデカいタイプのペグなんですよね。その感じは結構好きで、なんならシグネチュア・モデルもデカいペグにしたいくらい(笑)。

 (笑)。SEIICHIさんはこれらのベースをバンドによって使い分けているんですね。

 はい、そうですね。バンドによってチューニングが違うので、張る弦の種類も違うんですよ。BGB-2500もロー・チューニング用にしているので、ナットもちょっと削っています。

 下げる時はどれくらい下げているんですか?

 65-80-105-130ゲージの弦(ROTOSOUND RS66LH Drop Zone)を張っていて、通常4弦からB-E-A-Dのところを全弦1音下げてA-D-G-Cにしています。Aチューニングですかね。

 かなり低いですね! 出音は問題ないでしょうか?

 大丈夫ですよ。ただやっぱり、耳が慣れていないのもあるのかもしれませんが、4弦の1フレットや2フレットになるともう違いがよくわからないですね(笑)。

 確かに、そこまで低いとそうですよね…(笑)。さて、話をシグネチュアBg.ベースに戻しまして、こちらのサウンド面はいかがですか?

 シグネチュア・モデルは結構パワーがありますね。だからロー・チューニング用にした時に、トゥーマッチだったというか…。それでBGB-2500の方が、ロー・チューニングにした時のバランスが良く感じたのかもしれない。

 開発段階で求めていたようなサウンドは得られたのでしょうか?

 そうですね…、ベースって完成した時にすべてが出来上がっている訳ではないじゃないですか。最初からと言うより、自分が普段使うアンプやエフェクターとの組み合わせもあるので、弾いていく中で段々好きな感じの音に寄せていった感じですね。

 なるほど…。シグネチュア・ベースをよく見たら市販のBg.ベースにはないミニ・スイッチが付いていますが、こちらは?

 これはアクティブ/パッシブの切り替えスイッチです。付けてもらいました。劇的に変わると言うか、ちょっとだけ持ち上がるっていう感じですね。

 そうなのですね。では改めて、このシグネチュア・ベースのお気に入りポイントを教えてください。

 このボディー・デザインとかリバース・ヘッドな感じとか、全体がやっぱり良いなと思います。これがオリジナルの形としてあることが、Grecoとしても強みなんじゃないかなと思いますね。

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